桃の花は薔薇科に属するのです
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其れは遠く幼い思いだった。
「俺が守ってやる。だから……」
指切拳万。幼い手で―まだあの頃は自分のほうが大きい手をしていた―固く指を絡ませ、切った。
遠く幼い思い。未来など、ひとつも意識していない言葉。
それでも、其れは約束だった。
「だから、俺と……」
三成にとって、掛け替えのない、約束であった。
清正と喧嘩別れをして数日のことであった。依然、農繁期にあたる時分であったから、三成は変らず政務にかかりきりであった。唯、あれからというもの、彼と顔を合わせるのが癪で、三成は清正を避けていた。
幸か不幸か、この数日姿を見かけない。
「俺が守ってやる。だから……」
指切拳万。幼い手で―まだあの頃は自分のほうが大きい手をしていた―固く指を絡ませ、切った。
遠く幼い思い。未来など、ひとつも意識していない言葉。
それでも、其れは約束だった。
「だから、俺と……」
三成にとって、掛け替えのない、約束であった。
清正と喧嘩別れをして数日のことであった。依然、農繁期にあたる時分であったから、三成は変らず政務にかかりきりであった。唯、あれからというもの、彼と顔を合わせるのが癪で、三成は清正を避けていた。
幸か不幸か、この数日姿を見かけない。
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